晋平太

突然の訃報

いやー。。

びっくりしましたね。。

自分も最初は半信半疑でしたが、先日ついに親族から公式で発表があり、マジかーって感じでした。

まあ、みなさんお察しの通り、晋平太とは普段特に関わりがあったわけでもなく、たまに会えばお互い「ウィッスー」くらいな感じだったので、SNSでかしこまるのもなにかなーと思い、久々にBLOGでも書こうと思いました。

とはいえこんな関係値だったので、取り止めもない内容になるかと思いますがご容赦ください。

まずは謹んでご冥福お祈りします。

APPLEBUMの展示会

取り急ぎ、晋平太とよく会っていた場所といえば、やっぱりAPPLEBUMの展示会でしたかね。

フリースタイルダンジョンでT-Pablowに胸ぐら掴まれたのはかなり有名なシーンですが、それがOAされた次の日に原宿の展示会で会って、「あ、晋平太だ笑」っていつもより若干テンションが上がったのを覚えています。

ご存知の通り、いろんな意味でかなりシリアスな放送回だったので、当事者である晋平太に対して気の利いた一言が思い浮かばず「関係ねーよ。ガンガンやっちまえばいいっしょ。次の回も楽しみにしてるね。」なんて月並みな言葉しか投げかけられなかったのを覚えています。

でも本人はいたって普段通りの振る舞いで、この人メンタルつえーなー、とも思いました。

自分だったら、1週間くらい寝込んじゃうんじゃないかな。

全国ネットであんなことされてさ、、

 

とはいえ、その日はたまたま子供を連れて行っていたので、特に長々と話すわけでもなく、せっかくなんで一緒に写真撮ってもらったりして。

晋平太

こいつも、もう中2になったよ。

そんな感じに、晋平太とは、これといって掴みどころもない関係だったんですが、ある日いきなり晋平太から自分の元に電話がかかってきたんです。

「ミラーニューロン聞きました。Youtubeに出てくれませんか?」って。

Yo!晋平太だぜ Raps

晋平太といえばもちろんフリースタイルバトルなんだけど、自分は結構彼のYoutubeも好きで、特にカミナリとかレジェンド枠を呼んで話を聞く放送回とか、よく見てました。

https://www.youtube.com/@yoraps5200

個人的にはドッキリシリーズも好きでした。

基本いじられキャラが映える人なのかなーと思ってました。

怒らなそうだし、人懐っこいし、割と天然入ってるし。

でもバトルになるとめっちゃ強くて、そのギャップがなんともいえない魅力で、いろんな人を惹きつけたんじゃないかなって。

今思うとそんな感じなんですが、まあ普通にほっこりしたい気分の時には、アホだなーって思いながらこういう晋平太の動画を見ながら歯磨きしたり、音声だけ聴きながら仕事したり。

結構ありましたよ。

そんなある日のこと、ASIAで晋平太とばったり会って、たまたま自分の音源持ってたんで、「お手隙に聞いてよー」くらいな感じで渡したんですね。

そしたら後日、いきなり電話がかかってきて、「ミラーニューロン聞きました!自分のリスナーやチャンネル登録者にぜひ知ってほしいのでよければYoutubeに出てくれませんか?」って。

結論、色々あってその回が公表されることはなかったんですが、わざわざそんな連絡をくれるなんてシンプルに嬉しかったです。

高円寺で過ごした1日

待ち合わせから喫茶店へ

撮影するため、高円寺まで来てほしいと、お互いにスケジュールを合わせ、当日駅前で待ち合わせをしていると、遠方からすごい格好した晋平太が現れました。

細かくは覚えてないけど、頭に赤いバンダナを巻いて、白系のベースボールシャツを着て、下は赤いカモフラ系で現れたんじゃなかったっけな。

イメージ的にはこんな感じ

とにかく、のっけから「うっ、、」ってなったのを覚えています。#嫌いじゃないけど

 

その後、簡単な打ち合わせをしようと駅近の喫茶店に入り、コーヒーだか、午前中からビールだかを飲んでいたのですが、お互い初めて面と向かっての会話だったもんで、話す内容といえばほぼほぼHIPHOPの話だったと思います。

青春を謳歌した頃によく聞いてた曲の話とか、あの頃のHIPHOPシーンってこんなんだったよねーとか、ここで50centが出てきてその後THE GAMEが出てきてさー、とか、そんなんでお互いうんうんって盛り上がって、気づけば数時間も過ごしちゃって。

打ち合わせもクソもないですよ。

結局世代が近いと誰と話しても同じような話で盛り上がるんだよな。

よく晋平太はHIPHOPをわかってねー、なんて言われていた印象だけど、その辺の物欲主義ラッパーより、全然ナレージ持ってるし、CommonがI Used to Love H.E.R.で提唱したHIPHOPのあるべき姿を理解してるよなーって、普通に思いましたね。

そりゃミラーニューロンに反応するわなって。

撮影

晋平太のやさに着くと早速撮影が始まるんだけど、ひたすらミラーニューロンに収録してる曲を、一曲一曲聴きながら、それぞれ深掘りしてくるみたいな内容でした。

16FLIPと作ったこの曲はどういう経緯で完成したの?とか

 No Money No Problemマジやばいっすねー、しかもHASSY THE WANTED!とか

岩尾めっちゃ好きっすとか

しかも曲を聞いてる最中にちゃんと流れてる曲のリリック被せてきてたんですよね。

こいつマジじゃん、、って思いました。

まあ、こんな時代にKGEなんて呼んでも数字なんて取れるわけないし、そりゃマジに違いはないんですけど。

にしても、あそこまで聞き込んでくれてたとは、、

 

一番嬉しかったのは、晋平太が運転中に、助手席に乗っていたTWIGYさんに毎日Walkin’って曲を聞かせてくれたというエピソード。

 

 

なんかまあ、リリック書いてた流れで、最後YOU THE ROCK★のFREEって曲のワンフレーズをそのまま使った一節があって

まあ、同世代のヘッズなら反応しますよね^ ^

反応してくれたポイントも、憧れのTWIGYさんにおすすめしてくれたエピソードも、素直に嬉しかったです。

みかんとフリースタイルパーカー

撮影後、徐にガサゴソと何かを取り出した晋平太は大量のみかんを自分に渡してくれました。

 

晋平太いわく、ギャラも渡せないので今回はみかんで。

とのことだったのですが、別に最初からギャラなんていらないですけど、それとは別の観点で「いや、みかんいらん!!!」と心の中で思ってましたよ。

甘くて水々しくて美味しかったですけど。

 

さらに晋平太は、「ぜひこれをカゲ君に」って、とあるパーカーを渡してきて、よーく見たら前方に「FREE STYLE」って書いてあって、、

 

ごめん晋平太。。

これは流石に着るタイミングが難しすぎるよ。。

いつ着ればいいんだ?

嫁さんとのデート中か?

そんなわけねーだろ。

とはいえ、生地はめちゃめちゃ良くて、流石に寝巻きにしちゃうのも勿体無いから、嫁さんに着る?って聞いたら割と喜んでたけど、今のところ着てる姿見たことがないよ。。

子供が大きくなったらあげる、っていう選択肢が残ってるんだけど、どうだろ、、

昨日のレイソル戦の犬飼ばりに出番はないんじゃないかな。

ウォーミングアップだけはずーっとやってたけどな。

 

幸福感とは

結局、撮影したものはいまだに公開されることはなくお蔵入りのままだ。

撮影した数日後に、「最近晋平太の様子がおかしい」なんていう噂がSNSでざわつかれ始めていたのもあって、原因がその辺にあったのか、ただ単純にコンテンツとして世に出すレベルになかっただけなのかはわからない。

ただ、そんなことは大した問題ではなくて、せっかく撮ったのに全然公開されない、と言う晋平太のボケに対し、どうなってんだよあれ、と言うツッコミを晋平太本人に入れることができると言うなかなかレアなカードを失ってしまったことが本当に残念でならない。

この歳になってくると、親族をはじめ、先輩後輩、はたまた同年代が亡くなる、なんてことは珍しく無くなってきたりする。

死因は病気だったり、事故だったり。

いずれにせよ、残された奴らは、前を向いて生きていかなきゃいけないんだけど、今回については今までとは少し勝手が違う気がする。

自分があれこれ言うことではないけど、何かしらの未練とか、無念とか、やりきれない思いとか、関係値が高かった人ほど忸怩(じくじ)たる思いを抱いてる人も多いんじゃないのかな。

そう言う意味では最後の最後に大きな問いをこの世に残し、晋平太はこの世を去ったんだと思う。

自分も自分なりに、この件については、この数日間、色々と考えさせられた。

死についてとか、躁鬱についてとか、他人との接し方についてとか、自分を保つ上での立ち振る舞い方とか、まあ色々ね。

もちろん答えなんか出ないけど、自分は今一度、改めて幸福度について考えてみたいなと思いました。

幸せってなんなんでしょうね。

家族や友達と過ごす時間。

地位、名誉、名声。

お金。

まあ人それぞれ色々あるでしょう。

結局のところ、自分を見失わないこと、っていうのがその人の幸福度に直結してるのかな?なんて思ったりするんだけど、なにぶん人と関われば関わるほど自分を見失う確率っていうのも増える。

一方で、人と関われば関わるほど、チャンスを得る確率が増えるのも事実。

どんなに才能があっても行動しなければ忘れ去られるだけ。

これはDJ HONDAさんから時期に言われた言葉。#自分も最近あまり行動していないので忘れ去られかけている認識

他はわからないが、ことフロントに立つラッパーというのは、人よりも繊細でありながら、行動してチャンスを得るか、はたまた行動するもその方向を間違え自分を見失うか、その境界線を綱渡で生きてるようなものなのかもしれない。

特に晋平太みたいに優しくて、人当たりも良くて、才能もあって、且つ、ちゃんと有名で集客できる人気者だったりすると、いろんな大人達との出会いも増え、そういった綱渡の場面の頻度も多くなり、Goodboyであればあるほど、心身ともにくらっちゃうんじゃないかな。

それがMCバトルと言う舞台になれば、尚更かもしれないね。

まあ、あくまで憶測なので、この話はこの辺にしておきます。

最後に

今は今として今があるのが事実です。

結果として、晋平太の死は無駄じゃなかった、となることを自分は強く確信しています。

安らかに。

 

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